ラヂオのあった風景



ふと耳にした曲により、かつての記憶や情景が電光石火の如く脳裏をよぎる、、、

皆様もさふいった経験が一度や二度、ございませんでせふか



音楽と人の記憶とは不思議な繋がりがあるやふでして、

人生の中の忘れられぬ一場面で流れていた曲の数々が、突如として在りし日への時間旅行に誘ふこともしばしば…

そんな断片的な記憶たちを「ラヂオ」といふフィルタアを通して繋ぎ合わせた映画が『Radio Days』であります




監督はお馴染みウディ・アレン… 自身を思い起こさせる一少年の目を通して映し出される郷愁の日々…


舞台は世界恐慌による不景気から抜け出しつつあった第二次世界大戦開戦直後のニューヨーク・クイーンズ地区、

特に変哲もない中流階級ユダヤ系移民の大家族の日常に巻き起こる悲喜こもごもを中心として、

ラヂオから流れるトミー・ドーシー、アーティ・ショー、グレン・ミラー、コール・ポーターらの名曲と共に、

夢見る余地が残る無邪気な時代の空気を アレンらしくシニカルにも滑稽に映し出した作品であります

この時代の亜米利加ミドルクラスの衣食住などの暮らしぶりも垣間見え、動く生活史 といったところでせふか 




ラヂオ_400



火星人襲来のニュウスを真に受けたデエト相手に置き去りにされたオールドミスの叔母、

ユダヤ人国家建設のための募金で欲しかった「覆面の騎士」の黄金指輪を買う少年、

真珠湾攻撃の臨時ニュウスにより、ラヂオでの夢の初仕事をふいにした駆け出しの女優 などなど…




ラヂオが暮らしの そして娯楽の中心であり、老若男女全てがラヂオに耳を傾け夢中になった1930~40年代初め

目に見えぬ声の主を想像し、家事の片手間に束の間の憩いを得、戦時中継に固唾を飲んだ日々、、、

核家族といふ言葉とは無縁、ましてやアイドルを選挙で選ぶなど考えもつかなかっただらふそんな時代の物語…


一つのラジオに耳を肩を寄せ合ふ庶民のささやかなる幸せ 忍び寄る戦争の足音、、、

おそらくそれは国は違えど 玉音放送にて敗戦を知った日本の国民にも近しい認識があったことでせふ

もっとも、グレン・ミラー楽団のスウィング・ジャズにより戦場に送られた亜米利加と、

かたや同時期に もんぺ姿で竹槍訓練が行われていた我が国… さふいった違いは御座いますけれど…








あの人たちも忘れないし、ラジオで聞いた懐かしい声も、、、
でも現実は年が過ぎ去って行くにつれ、あの声この声が薄れていきます


ウディ・アレンの最後の台詞に 彼の愛してやまない時代に人々は何か大きな忘れ物をしたやふな気が致しました




 
次回催しのお誘いもご覧くださいませ…

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