なでしこ七変化



ここの処、「アベノミクス」なる新語が 霞ヶ関から下町に至るまで、巷の話題をさらっております

なんでもこの新語、1980年代にレーガン大統領がとった一連の自由主義経済政策からもじった造語ださふですが 

それに便乗し 「景気回復アイドル」なるものが「アベノ・MIX」といふデビュウ曲にて売出し中、とのこと、、、

これも、「風が吹けば桶屋が儲かる」といった間接的でない 直接的なアベノミクス効果でありませふか



好景気の前兆としては諸説あり、高級車に見られる「黒い」車が売れ出す 等といった確実性の高いものから、

猫ブウムの到来、清純派アイドルの登場… 等といったホンマかいな と言いたくなる眉唾的なものまで様々・・・


その中でも、わたくしが特に興味深かったのは 「太眉復活の兆し」 でありまして・・・

そんなわけで今宵は 時代によるお化粧様式の変遷を 広告と共に振り返ってみたく存じます
一部、Wikipedia他 資料より参照

 

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古代では「魔除け」の意味合いを持った化粧は、貴族中心に男性も白粉を塗りたくった中世ヨーロッパを経、

第二次大戦後には化粧はほぼ、女性の特権と相成りました


我が国でお化粧が定着したのは関東大震災後のこと・・・

「新人類」扱いの最先端:モガたちの、剃りあがった断髪の襟足と 細い引き眉・赤い紅にくわえ煙草姿を 

我が国だけでなく各国で 旧世代の大人たちは眉をひそめて眺めたさふな



1920年代のお化粧の特徴は、眉尻を少し下げ気味に描く 細い弓なりの眉の形状でせふか・・・

「女性らしさからの解放」である筒状の中性的なジャージイドレスにあわせ、唇は本来よりも小さくおちょぼ口に

目の周りは黒く縁取られ 付けぼくろを描いたり・・・ と、どこかしらコケティッシュな趣向が持て囃されました

COTYの広告ヨリ・・・幾何学柄のクロシェ(おかま)帽から覗くアンニュイな眼差しに 真白き肌と小さき唇がさぞ美しき対比をなしたことでせふ!  

1920 makeup_400




さて、時は花の1930年代… 世界恐慌の最中 マドレーヌ・ヴィオネ女史によるバイアスカットが考案されますと

女性は流れるやふな流線型を描くシフォンや絹・新素材レーヨンの虜になり、束の間の平安を享楽的に謳歌します

それに伴い、中心が高い三日月状の細眉に 自然な唇の形状に沿って柔らかく丸めに紅をさす趣向が登場・・・

また 高く襟足を刈ったボブよりも、フィンガーウェーブをあてた耳下の長さの巻き髪が女性の心を捉えます

白い肌に桃色の上気した頬、ブルーのアイシャドウで彩られた目元に 植物柄やらの柔らかい生地のロングドレス姿の艶やかさよ、、、

1930 makeup_400



我が国では「贅沢禁止令」がしかれた戦時下、列強各国も例外では無く 資源不足のため質素倹約が叫ばれます

戦地に赴く主人を銃後から支えるべく、軍需工場に赴いたり勤めに出たりするご婦人も増えて

軍服を連想させる肩の張った上着に、生地が最小限で済む膝下タイトスカアトといふ出で立ちが主流となりますと

必然的に柔らかい丸い眉は影を潜め、眉頭に角をとったやや男性的な眉に 束ねやすい肩前後までの巻き髪、 

頬紅も影を生むやふに頬骨に沿ってシャープなラインに入れられ、オーバーリップ気味に紅をさすやふに・・・

本土決戦をほぼ免れた亜米利加でも、胸にV(VICTORY)字や 戦闘機モティーフをあしらったブローチを着ける等

男性だけでなく婦人たちにも、国を挙げての士気高揚が求められてゆきました

戦地の夫をいじらしく待つ、だけの女では終わらせない 亜米利加のしたたかさと陽気さが伝わるMAX FACTORの広告であります 

1940 makeup_400




ここからは、「VOGUE」誌表紙の比較による 歴史考察と参りませふ・・・


長き第二次大戦を終え、再び家庭婦人に戻った女性は 戦後復興「ベビー・ブウム」の生めよ増やせよの風潮の中、

クリスチャン・ディオールによる大々的な「ニュウ・ルック」の発表に心躍らせ 

ドルマンスリーブやサーキュラーカットをはじめ、たっぷり贅沢に生地を用いて丸みを出す手法に酔いしれました

このころは、明るく血色が良く見えるピンク系のファンデーションに 丸みのある太めの弓形眉、

ふっくらと丸くひかれた真っ赤な口紅・・・ マスカラ等目元の化粧品が導入され始めたのも 豊かになった証でせふ

太く引かれたアイラインは目尻でぴんと跳ね上げられ、たっぷり塗られたマスカラに青いシャドウ・・・ 保守的な「良き妻」像がまだまだ一般的であった頃

1950s makeup_400



「ベトナム戦争」など世相不安も叫ばれる一方 「コスモルック」といった近未来思考も混在した1960~70年代は

若者が文化の中心を担い、各地でヒッピームーブメントが起こるなど混沌とした時代、、、 

はつらつとした若さを演出するオレンジ・イエロー系ファンデーションに光沢のあるピンクベージュの口紅、

マリー・クワントの明るいチークやシャドウにミニスカアト姿のロンドン気取り娘が街を闊歩したかと思えば

一方ではBIBAに代表されるやふに 細い弓眉に退廃的でダークな色味で目元や口元を強調する化粧が流行しました

60年代当初はポップでキャッチーに登場したTWIGGYも、70年代にはご覧の通りのBIBAルックでデカダンなムウドを漂わせる大人の女性に

1970 makeup_400



東西冷戦の再紛に始まりその終結を見た1970年代後半~80年代には、「ウーマンリブ」運動の世界的拡大もあり

男女同権、女性の自立や社会進出が本格的に叫ばれるのと平行し「ナチュラルメイク」が市民権を得ますと、

個性を生かして自然な顔に見せる化粧が広まり アイメイクは控えられるようになり、太眉が大流行致しました・・・

西洋人の物真似であったお化粧から 「亜細亜人」らしさを生かすお化粧の必要性が見出されたのもこのころ

何と言ってもこの「太眉」が、男性の望む女性像からの脱皮を示しているやふで 自力で強く生きる意志を感じます

またパンクやニュウ・ウェーブの台頭により、一部男性もアイシャドウなどお化粧を施す流れもみられました

健康的な小麦色の肌にレオタアドルック、、考え方もさることながら 80年代の女性の出で立ちも中々ファンキーであります

1980 makeup_400



このやふに「女性のお化粧様式」の流れを見て参りますと 近世における一世紀ほどの間でも

時には革新的な女性であることを、またある時には良き妻・良き母であったり 自立する強い女性であることを・・・

その時代の求める女性像に応じて まるで世相の映し鏡のやふに、移ろってきたので御座います


中でも、「女性の権利向上」がことに強く叫ばれ現実味を帯びた1980年代を象徴する「太眉」復活の兆しは、

好景気の前兆にくわえ さらなる「強き女性像の登場」「男性からの自立」を予期しているのでありませふか??


そうは言えども、当世は誰に縛られることもない時代でありますもの、

時には淑女のやふに またある時はコケティッシュに・・・ お化粧ひとつで同じ面立ちがガラリと変わる面白さ!

思い思いの理想を浮かべながら、鏡の前で変わり行く我が身を見つめる愉しみも現代の女性は持ち合わせています




ともあれ、アベノミクスが 今年の桜のやふに 早く咲き(早く成果が出) 長持ちする(本格的な景気回復)こと…

さふして 東北の震災復興がその流れから取り残されないことを 願わずにはおれません



 
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