硝子の宝石



デパアトメントをそぞろ歩きますと、「新茶」売りの声をあちらこちらで聴く季節となって参りました


気候の良い5月から6月にかけては、3月と並び 結婚式等の御呼ばれも多くなるものであります

そこで、今宵は 御呼ばれにも最適な 人工の宝石:「ラインストーン」ジュエリーについての小噺をひとつ、、、
参考文献:「ニューヨークヴィンテージ」「宝石のすすめ」他




ラインストーンを用いたコスチュームジュエリーが広く普及したのは、1920年代・・・

「JAZZ AGE」とも謳われるこの時代、ダンスの為のジュエリーとして 模造真珠と共にもてはやされました

「コスチューム」と言われる位ですから、観客から見て遠い舞台女優用に元来は用いられたジュエリーでしたが、

チャアルストンを踊り狂うその腕に、胸に煌く 色とりどりの人工の宝石、、

舞台でなくとも さぞや煌びやかな残像を残したことでせふ!


その人気は、1950年代頃まで続き バブル景気に湧く1980年代頃に再び人気が再燃しました


若かりしジョセフィン・ベイカー嬢の妖しき褐色の肌と競演するは、ラインストーンの輝きかな、、、

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そもそもラインストーンとは、宝石用の原石(ルビー、サファイア、ダイアモンド等)を真似た硝子(ガラス)であり

ボヘミアのライン川流域で作られた古い硝子石に由来してその名を付けられているさふであります

それをお聞きになり 「なあに、硝子か・・・」と思うなかれ、、、

所謂「ラインストーン」と呼ばれるものは 硝子の後ろに張られた金属膜に光が当たると屈折により輝く仕組みで、

ルビー色なら硝子素地に金などを混ぜて着色したり、黄色は原子力のウランを用いたりと高度な精製技術を要し

質の高いラインストーンになると それ自身が既にひとつの芸術作品と言える程の上品な輝きと透明度を誇ります



当世では、安価なラインストーンジュエリーも多く出回るやふになり久しいのですけれど

かつての名品には硝子の国:チェコやオーストリア産の良質なラインストーンが用いられていることが多いさふ

往時の上流階級の女性は 本物の宝石と同じデザインでコスチュームジュエリーをオーダーし、

本物は自宅に 出かけるときはコスチュームジュエリーを纏ったと言いますから、驚かされます!




ラインストーンジュエリーの大半は接着剤で土台に止められたものが多く、経年により剥がれる事もしばしば・・・

昔のラインストーンの持つ鈍い輝きゆへか 欠損部分がさほど目立たず気にならないと仰る方も多いのですが、

気になる方には 手芸品店のラインストーン売り場にて、近い色味のものを探されることをお勧めしております

しっかりとした作りのものになりますと、土台と硝子とを「爪」で留められているので欠損の心配は少なくなります

なお、接着糊が溶ける事もあるため 水やアルコール、クレンザーなどで洗わず 綿の布で拭く位に致しませふ



* * * * * * * *




サテ、ラインストーンについてのよもやま話はこの位にしまして、早速品々をご覧頂くことに致しませふ



先ずはこちら、ラインストーンジュエリーの第二次黄金期:1950年代頃のネックレスから・・・
蝶々のやふなリボンのやふな ゆらゆらと揺れるフリンジが愛らしく首元を彩ります

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中心に大振りのモティーフが下がる趣向ですと ぐっと格式高い装いになります
デコルテの広く開いたドレスなどに用いれば、カンヌのレッドカアペットさへも気後れしないのではないでせふか

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短めのタッセルが潔く美しいV字線を描くこちらなら、男性的な趣向を好む方にもうってつけ・・・
ヘッドドレスの一部にもラインストーンを重ねて用いることで、パアティ会場の視線は貴女に釘付けでありませふ

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ここからは、ラインストーンと様々な素材の競演をご覧頂くことと致しませふ、、、
一つ目はこちら、、前回の『戯れ言』で触れた オールドプラスティックとのシックな組み合わせであります
ジャポニズムを思わせるその形状に、小粒のラインストーンが何とも粋どすナア、、

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続くはこちら、揺ぎ無い人気を誇ります 模造真珠とラインストーンの二大競演!
ネックレスや耳飾り等にどちらかの素材を繰り返し用いますと、品よくまとまりのある印象となります

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三番手はこちら、エナメル(七宝)との華麗なるギャッツビイ・・・ならぬ 競演であります
紫や緑はじめ 人工宝石の華やかさを存分に感じさせます 幸運を招きさふな末広がりの孔雀モティーフ

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こんな処にもアラマア ラインストーン・・・ 靴先のモティーフ一つ一つに青硝子が散りばめられております
スターダストのやふに儚げなヘアピンと共に 日常にもラインストーンをどうぞ、、

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トリは、ダイアモンドに似せた無色透明のドレスクリップ・・・ ラインストーン本来の美しさが際立つ王道 
40'sのプリーツドレス付属の大花モティーフに付けられたボタンにも、ラインストーンの輝きが見て取れます

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このやふに見て参りますと、ラインストーン独自の輝きの性質から 合わせるお召し物等の素材は、

必然的に綿や麻など艶のないものよりも、サテンや別珍・絹など光沢のあるものに大層映えることを実感致します

また、燦燦と輝く太陽光の下 といふよりは、間接照明をはじめとした屋内においてその魅力をより発揮するのは

元来が劇場用のコスチューム用であったことにも由来するのでせふ、、、




ラインストーンジュエリーを買われる方で、母娘など代を超えて使います と仰る方が多いのも特徴だと言えます

本物の宝石は勿論のこと、気に入った宝飾品や家具を代々受け継いでゆくことの趣き深さ、、、

多少傷や汚れを得たとしても 沢山の思い出と共に年月を重ねた鈍い輝きは この先も褪せないことでせふ




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