胸騒ぎのレエス



本日三月三日は言わずと知れた桃の節句、、、さふ 女子の健やかな成長を祝ふ日であります




幼き頃は蝶よ花よ、と誉めそやされ愛でられて 桃色ばかり好んで着ていた「女の子」といふ生き物が

いつしか桃色と正反対の「黒」といふ色に魅了されるとき・・・ 「女」といふ生き物が顔を覗かせるのか


荘厳、妖艶など様々な表情を複雑にあわせもつ「黒」といふ色が「レエス」に溶け 女性の肌を彩れば、

それはそれはえも言われぬ艶とみなぎる自信が 内から湧き出てくるかのやふ、、、 


今宵は、そんな「黒いレエス」の品々をご紹介することに致しませふ

 

1920s erothic postcard



さて 今でこそ ご婦人の特権となり久しい麗しき「レエス」では御座いますが、 

1520年頃の誕生から近世に至る永い歴史上 欧州における殿方の権威の象徴でありました・・・


レエスの世界的産地として著名なのは フランス、ベルギー、オーストリア、イタリアださふですが、

ことにフランス歴代王朝においては、レエス開発以来 国家予算を揺るがすほどの影響を及ぼしました

しかしフランス革命(1789-94年)と時を同じくし、豪奢なレエスは流行から外れ 男子服から消滅します


フランス革命ののち、殿方の付属品であり あくまで引き立て役とされたご婦人方の役割は逆転・・・

19世紀以降 装いにおける男性の役割は、女性を引き立てることへと様変わりしてゆきました




1800年代初め、産業革命のすすむ英国にて機械織りレエスの技術が開発され 各地に広がります

1800年代末前まで レエスは姿形を変えながら、上流階級から庶民に至るまで全女性を虜にするも

第二次大戦で欧州の手作りレエス産業は決定的に絶え、今はわずか観光客向け製作所が残るばかり・・・

1950年代まで順調であったフランスの機械レエス産業も 以降は化繊素材の台頭におされ衰退しました
Wikipedia、『世界装飾史』他 一部参照



これからご紹介する品々は、まだまだ美しいレエスが生み出されていた1930~50年代のものたち、、

同じ黒レエスでも 素材や織り方により万華鏡のやふに表情を変える、べっぴん揃いでありますヨ 

 


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先ずは、額縁の中で存在感を放つ 1930年代のブラウスからどうぞ・・・
機械織りながら、茂る枝葉が肌に浮かび上がるやふな 神秘的な美しさを持つレエスです
パフ袖からすぼまる袖先はまさに30年代、アールデコボタンが凝った緑のブラウスと共に
黒レエスブラウスの詳細はコチラ・・・
緑のアールデコブラウスの詳細はコチラ・・・




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もひとつ、アールデコの馨りが遺る 30年代の黒レエス羽織りもご賞味あれ
胸元留め具のラインストーンの鈍い輝きに 幾何学的な花柄から覗く素肌の美しさよ




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黒レイヨンを引き立てるは おそらく手編みと思しき胸元の黒レエス・・・
1940年代頃、限られた部分のみ用いられたレエスが かえって厳かなる艶を引き出します
詳細はコチラ・・・




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最後は、レエスの持つ「清涼感」といふ一面を存分に味わえる 1950年代のブラウスです
良家の子女的な色香をよしとされた時代らしい、清楚な黒綿レエスが白ブラウスを際立たせて・・・






レースは自然の気まぐれも決して創れなかった最も美しい自然の再現の一つだと思う
レースを見ると、いつも私は木の葉や枝が空に描く絶妙なデザインを思い出す
人はどんなに考えても、レースよりも美しく最もすばらしいデザインを作り出せるとはとても思えない



1939年 L'Illustration誌に語ったガブリエル・シャネルの言葉からも、

レエスは前時代的だと忌み嫌われた 1920年代の前衛的なアール・デコ期を経てもなほ、

多くの女性がレエスの持つ普遍的で不思議な魅力を 完全には忘れ去れなかったことを物語ります 






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