仏蘭西旅手帖~ボタン!ぼたん!篇~



光陰矢の如し、、、 気づけば暦はもう九月

6月の買付けからはや二ヶ月・・・ 一息つき、旅の手帖を幾篇か辿ってみます



二人で買付けの旅に参ります際は、大概役割担当が決まっておりまして・・・

わたくしは興味の引かれる場所や催し探し、紳士は交通手段に宿や蚤の市探し等、

つまり、直感や幻想のまま大枠を決めるはわたくし、それを具現化する実務担当が紳士



・・・限りある余暇の中、この度数ある展示や催しの中で最も興味引かれたのがコチラ、、

装飾美術館にて開催された『DE BOUTONNEZ LA MODE!(モオドのボタンを外せ!)』展


企画展ながら三千点以上のボタンや装飾品を時代に沿って展示、まさに圧巻であります

モオドに特化した美術館とあり、複数階にわたるボタン展エントランスからしてこの有様!!


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13世紀に開発され、18世紀に黄金時代を迎えたといふ「ボタン」・・・

1930年代にファスナーが普及するまで、ボタンは巴里のオートクチュール全盛期を支え、

富裕層にとっては富の象徴、芸術家にとっては小さいながらも創造性を発揮する場でした


また、クチュリエやデザイナーにとっては単に服を留める実用的な役割のみならず、

美意識や自己主張につながる大切な存在でもあったのであります
(FIGARO japon 2015年 4月号より一部抜粋)




● ○ ● ○ ● ○ ● ○

では暫し、皆様とボタンを巡る時間旅行と参りませふ、、、、

まずは 王侯貴族が絶大な権力と富を誇っていた 1789年仏蘭西革命以前まで遡ります

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この時代までの富裕層は、ご婦人より殿方が更に華やかに着飾りました
上の手描きエナメル(七宝)、下の硝子一つ一つに込められた小宇宙ときたら!
無論衣類は上質なシルク製、更に絹糸や金糸で刺繍が施されたロココの極み


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上:子供服だって寸分の手抜かりもござあません・・・着せる従者は大変でせふが
下:1780年頃、右下の白蝶貝上に込められたるは「彼の愛に根負け」といふ愛の言葉


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● ○ ● ○ ● ○ ●

ここからは仏蘭西革命以降 王政が倒れ市民の中から中産階級が生まれた1800年代以降・・・

服飾においては、紳士はある程度形式が定まり、ご婦人方がモオドの中心に躍り出ます

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かつてより簡素化されたとはいへ、ボタンブーツにシュースパッツ・・・
襟やポケット、生地の違いによる細かなディテールに殿方が心血を注いだ時代
注文主にぴたりと添う仕立て、十分に腕を発揮した街のテイラーの最盛期


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ジャポニスムの波がモオド界にも・・・ポールポワレによる服飾革命
キモノルックにアラビアンルック、、コルセットから開放され誇らしげな乙女たち


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猫も杓子もジャポニズム、七宝や貝細工で彩られたるアール・ヌーヴォーの渦
下:上三本はヌーヴォー期スプーン、はてどうすくえばよいものか?それが問題だ


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● ○ ● ○ ● ○ ● ○

時代の寵児はポワレから若きシャネル嬢へ… アール・デコ期へと移ろいます

都市化の進行、モオド誌の発達等も手伝い、モオドは市民にも手の届くところまで・・・

とはいへ、第二次大戦以前は巴里が全てのモオドの発信地でクチュールは全盛期

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上:左はシャネルが全身にボタンホール&ボタンを施した挑戦的な一枚
下:黒や赤、緑など都会的で力強い配色がモダンとされたデコ期のボタン


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上:1920年代の英国製ボタンブーツと、女性の脚を模した小洒落たボタンフック

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上:1930年代初めのモオド誌、デコの馨り残るカットボタンに乙女の胸踊る
戦禍が忍び寄る30年代後半~戦時中は、服地の豪華さでなくアイデア勝負!
金属でなく合成樹脂を中心に、下は太鼓モティーフがユニークな木製ボタン


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これ以降も、戦後モオドの復活を決定的にしたディオールのニュー・ルック、

クレージュによる宇宙未来的なクチュール・フチュールの作品、

イヴ・サンローランによる革新的な女性のスモーキングやサファリルック等、、


巴里を代表した名だたるクチュリエやデザイナーによる作品群の数々・・・

なんとわたくし、滞在中に二度も足を運んでしまいましたとさ!



たかがボタン、されどぼたん・・・

さあて、アナタの心に留め置かれたのは ど・れ・だ?




「真珠夜會」第四夜についてはこちら・・・
第4夜表_320



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