男装実験室 ~愉しみへ~



さて、今宵は”男装”の歴史を紐解きつつ その愉しみを噛み締めて参りませふ

お時間とご興味のある方、お付き合いのほど、、、




◆男装ことはじめ◆

古く 歴史上ではジャンヌ・ダルク、ジョルジュ・サンド、日本では川島芳子など、
自己防衛や威力誇示、政治的理由や、男子の代わりに養育された為に男装をした場合も・・・

ただし、上はあくまで特殊な事案・・・ 女性が見た目から”女”である事を望まれた時代は永かった


女性の地位向上、権利拡張を推進する動きが盛んになった19世紀中期・・・
それを代表するのがアメリカの女性解放運動推進家ブルーマー夫人である
1851年に自身が出版している雑誌に、女性にとってより活動に適した機能的な衣服として、
ウエストを締め付けずゆったりとしたトルコ風ズボンを膝下丈のスカートと着合わせるのを推奨・・・
センセーショナルな女性のズボン着用は英国のパンチ誌などの風刺記事の格好の主題とされたが、
1880~90年代になってサイクリング用衣服として広く受容され、街でのズボン着用の先駆けになった
(『世界服飾史(深井晃子監修)』より一部抜粋)

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19世紀半ばまで 女性はあくまでも殿方の為の云わば”飾り人形”であり、

着飾るのは より家柄のある相手に嫁ぐ為、嫁いでからはご主人を引き立てる為・・・

自分自身の悦びの為に女性が着飾る、なんて発想はご法度だったのでせふ



欧州の上流階級では既に 乗馬の際ジョッキーパンツを女性も着用しておりましたが、

ブルマーの一般定着に従い、一部の間で男装は「戯れ」としても密かになされるやふに・・・


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要は、「男装」とは殿方の装いをまとうこと・・・ 18世紀末から女性の権利が拡充するに従い、

皮肉にも 孔雀のやふに派手であった殿方の装いは 厳格かつシックに、
それと真逆に、女性の装いはのびやかかつ煌びやかになってゆきます



巴里のクチュリエ:ポール・ポワレによる「コルセットからの開放」を経、
第一次大戦時には、戦地に赴く男性に代わる労働力として 社会進出した女性たち・・・


戦争により痩せこけた女性たちが飛びついたのが ココ・シャネルによる「現代服」

自らもボーダーニットにセーラーパンツを履く彼女の斬新かつモダンな装いは、
学問をし、職業婦人となり、自由恋愛に憧れる都会のモガの羨望を集めます


大戦を経、出現した中産階級たちはまた、こぞって郊外へと余暇に繰り出し・・・

テニスにゴルフ、乗馬に水泳・・・ 「スポーツウェア」の発展は時代の必然でした 


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世界大恐慌を経た1930年代はまさに、「キネマの時代」・・・

銀幕を飾る煌びやかなスタアたちの装いは、貧しい人々にも夢を与えます

マレーネ・ディートリッヒにグレタ・ガルボに・・・
線の美しいドレスのみならず、パンツスーツを纏うモノクロ女優の粋なことときたら!


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再び戦禍をくぐり、労働着としてのパンツ姿もすっかり板についた40年代を経、

米国の労働着であったデニム人気は戦後、シルエットを変え欧州へも飛び火…


1967年に巴里の異端児:イヴ・サンローランが発表した「スモーキングルック」は、
男女性差のなくなりつつあった時代に、「エレガンス」といふ名の一石を投じます



◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇



さて、前置きが長くなりましたが・・・ 「男装実験室」と参りませふ

どっぷり男装は勿論・・・ 手持ちの女性服と組み合わせたり エッセンスのみ加えたり、

貴女のさじ加減でお好みの味付けになさって下さいマセ、、、、



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男装って未知・・・ そんな貴女は好みのキネマ女優や古写真を真似ては如何?
1930年代の乗馬るっくを応用、ジョッパーズに市松柄ジレ、水玉スカアフが時代らしさ
1940~50年代スワトウ刺繍ブラウスの詳細はコチラ・・・
1920~30年代ジョッパーズの詳細はコチラ・・・
1930~40年代スタイルキャスケットの詳細はコチラ・・・




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こちらはグンと時をさかのぼり、1900年代頃のフェミニンさを遺した男装・・・
セーラー風襟の綿ブラウスに、ヘリンボーン織りのパンツで英国貴族を気取って
20世紀初頭スワトウ刺繍ブラウスの詳細はコチラ・・・
1930年代ワークパンツの詳細はコチラ・・・




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小柄かつ華奢な7号寸の貴女には、絹ヴェルベットのセーラーをどうぞ!
20世紀初頭頃、裕福な家庭の子供用お洒落着と思しき珍品ナリ
20世紀初頭アンティークセーラーの詳細はコチラ・・・




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番外編:コチラも上と同様アンティーク、3歳児位?の上質なヴェルベット上下
こういう類は着倒されておらぬゆへ、コレクションとしても歴史的価値がございます






古来より日本では女性の男装に魅力を感じる文化があり、白拍子、女歌舞伎、女義太夫等が存在
"男装の麗人"という言葉にあるように、男装が寧ろ女としての魅力を引き出すと考えられました


近現代の、宝塚歌劇団・OSK日本歌劇団などの「少女歌劇」(レビュウ)然り、

その逆の、歌舞伎の女形やドラァグクイーンに ヴィジュアルバンド然り、


個人的には、タマラ・ド・レンピッカの描くやふな三白眼気味の中世的な面立ちに憧れますが

殿方もご婦人も、どんな姿に本能的魅力を感じるかは 広い宇宙の星の数ほど・・・


サアテ、今こそ 殻を破って 「Shall we ・・・  男装???」


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