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嗚呼、魅せ者小屋! 後篇



さてさあて、全国の見世物小屋愛好者の皆様、お待たせ致しました?・・・

異界への入り口への警告か、轟き渡った雷雨もはたと止み、、

紫の浴衣に身を隠し、闇に紛れるやふにイッテマイリマシタヨ、例の小屋



そもそも多少の胡散臭さは寧ろ醍醐味、河童や人魚の剥製は出るわ、

かつては「幻の大イタチ!」と銘打ち 巨大な板に血潮如きペンキを流し見せた…

心の底では判っていながら騙されて心地よい、そんな時代も御座いました



時は移ろい、様々な娯楽が乱立し ボタン一つで殆どの情報を知り得る現代

それは見世物小屋に関しても例外では無く、わたくし素人も一チョ前に語る始末



デモね、、、、、愛するからこそ一言物申したいのでアリマス!!

小屋入り口の口上(呼込み台詞)や看板こそ、中の芸を凌ぐ玄人芸術であり真骨頂

どんな陳腐な河童をも世にも恐ろしく感じさせ、客を一瞬で惹きつける脅威の話術!

人外境で大蛇と戯れる悲劇の美女等の描かれたおどろおどろしき絵看板のタッチ!

それはまさに、一長一短では成し得ない 長く見世物文化の財産であった筈…



それがなんと、あの老齢の口上師達は あの暗く芸術的な絵看板達は何処へ!?

世代交代なのか、世間の風潮なのか、、 懐古趣味だと仰るも知れないが

数年前と比べても年重ねる毎に、迫力や凄みは姿を潜め 漂ふ開放的なムウド

わたくしのパラダイスは最早、海の藻屑と化してしまったのでせふか…

嗚呼、魅せ者小屋よ、永遠なれ!!!!


しかとこの眼で小雪嬢の健在ぶりは確認したものの、一抹の寂しさと共に

秋風の中、祭りの喧騒の余韻に浸るわたくしの耳にまた幻聴が・・・



…祭りの花とまで言われ、皆さんに大変人気を頂きました見世物小屋も段々数も少なくなりました。しかしながらまだまだ、こういう変わった面白い見世物小屋も日本に二つや三つぐらいは残しておきたいものでございます。ご婦人の方にも何かの参考になるかと思います… 
どっこい生きている見世物は未だ健在なりと書いてあるが、これはまったく逆で、健在どころか、もう見世物はなくなるわけです。時代もかわりました。
だいたい後継者が居ないのです。見世物とはどんなものであったか、いついつまでのお話のタネ、後々の参考までどうぞ一回見てください… 
誰が御覧になりましても、あっと声を上げて驚かない方がない。東北の出身でございます…日本海に面した、それは酒田港という港の在で、新田はジンザンという村で生まれた問題のその人…村でも一、二を争う大きな農家の娘さんでした。小さい時から不思議なことには、これ虫のせいか疳が強かったためか、山や田んぼに遊びに出ては汚い虫をとって食べる… 世間の人の口はうるさい。それから毎日なんと浮き名がたてられましょう。この前も大きなカエルをつかまえておったことがあると、たちまち村から村へと評判が伝わるがために、とても両親の手元に置けなかったという変わった娘さん、今出てきますから顔だけでも見てください… 女だてらに三十で、裸足裸そのままで、夏は炎天下、冬はどうだこれ氷点下雪の中、ホラホラホラホラ、どうしたどうしたほら、、はい、山から山、谷から谷へと深山は、これ幽谷と棲まかないをなし、雨にさらされ風雨に降られ、ありとあらゆるけだものと戦い、いかなる生活をつないで来たか、森の魔性か、泉の精か、それとも山の精であろうか、全マスコミに衝撃を与えた問題のその人、今から舞台の正面で見てもらう… さあどなたも急いで。お金後です。お金は見てから見てから・・・       「日本見世物世紀末」より、1995年多田興行口上より一部抜粋


以下のブロマイド、今年の放生会のものではありませんゆえ、アシカラズ、、、



パールHPへようこそ
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