いつか輝いて



花散らしの雨・・・  嵐の日本列島となった今日、

ソメイヨシノは散れど、じきに大好きな八重桜の季節がやってきます


◇     ◆     ◇     ◆     ◇     ◆


一昨日、昨年末の Be-STAFFフォトコンテストの副賞である、

山口啓ゼネラルプロデューサーによる、撮影一回目に挑んでまいりました



フォトコン受賞時と同じモデルさんにて、色と柄の洪水であった前作とは違った・・・

モノクロームなムウドの中、パリの屋根裏に住む 踊り子の卵を想定して



おりしも、モデルさんは高校卒業後 ネイルサロンにて下積み中、、、

彼女の、夢を追う健気な姿を作品に投影させながら、
花形踊り子を夢見る 黄昏の断髪娘が出来上がりました


作品は、また後日・・・




普段はあどけないモデルさんも、紅差し キラキラと輝く装飾品をまとうとたちまち、

乙女から女の表情になるから 不思議なものであります


今宵は、そんな妖力をもつ 見事なビイズやスパン刺繍の絹ブラウスたちをご紹介



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1910年代末から1930年代初め、ちょうど第一次と第二次大戦のはざまは・・・

王侯貴族でない 中産階級の人々が初めてお洒落を謳歌できた時代ではないでせふか


ショウビジネスの隆盛は 偽物の宝石であるコスチュームジュエリーを発展させました

舞台や銀幕のスタアたちに憧れ、こぞって各々誰それ風の模造服に身を包んでみたり・・・


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そんな時代だからこそ、ビイズやスパン、ラインストーンに彩られた服飾品が持て囃され、

人々は、自らもまるでスタアであるかのやふに 一時の夢を見ることが出来たのです


それは、第二次大戦後の十年ほどの 黄金期にも同じことが言えました

もっとも、スタアは銀幕からテレビジョンの中に移行しつつありましたが・・・



さて、下のブラウスたち いつ何を夢見たヒトが身につけてきたのでありませふか



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1910年代末頃か、襟元と裾のビーズ刺繍にアール・ヌーヴォーの余韻残る
二枚立ての上質な絹に、両裾サイドに寄せられたひだ・・・前下がりのモオドな逸品
アンティークビイズ刺繍ブラウスの詳細はコチラ・・・




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贅を尽くしたコチラは、第二次大戦後の好景気がもたらした豊かさの象徴
この時代は、こういった精巧な細工を手がける職工さんたちも星の数ほどおられました
1950年代ビイズ&スパン刺繍ブラウスの詳細はコチラ・・・
タッセル風ビーズ首飾りの詳細はコチラ・・・






見てくれだけでなく 内に秘めた原石を持った被写体は 佇まいにあらわれるものでせふか




不器用で臆病なわたくしの背中を、

娘ほど歳の離れた頼もしいモデルさんが 押してくれるやふにも思えた撮影の日


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異形の美 ~その弐~




早咲きの桜もチラホラ、

なんだか、突然春を追い越して初夏がやってきた といった今日この頃



◇     ◆     ◇     ◆     ◇     ◆


私事ながら、今週半ばに卒業試験を経て メイクの学校を無事卒業致しました

とはいへ、技術はまだまだまだ・・・ といった具合ですので、

籍をしばらくは置きつつ、メイクの勉強をコツコツと続けて参りたいと思います






さて、今宵は「異形の美 ~その弐~」と題し、お送り致します

ここで、改めまして エルザ・スキャパレリ女史の功績を振り返ってみませふ


◆ エルザ・スキャパレリ ◆

イタリアの裕福な家の出であったスキャパレリ、不仲の夫と離婚後に、
子供の養育費を稼ぐためファッションバイヤーになり、パリに移住・・・ 
友人に作った洋服がポール・ポワレの目に留まり、彼の支援を得てファッション・デザイナーに

1925年に開店、1927年に初コレクションを発表・・・ 縫製の経験はなかったエルザですが、
幼いころから鍛えてきたセンスにて、セーターにだまし絵のテクニックを使った模様を付ける、等
それまでの服飾業界の常識を破るアイデアを連発、米国からも注文が入るなど次第に頭角を現します
また、サルバドール・ダリといった前衛芸術家たちやシュールレアリスト等との友好をもとに、
アートとモードを融合させた作風は現代にも根強いファンが存在する稀有なクチュリエール
(一部 Wikipediaより参照)



グレタ・ガルボやジョーン・クロフォードといった 一癖ある女優陣の顧客が多いのもうなずけます

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上も、彼女が打ち出した 目から鱗のだまし絵(トロンプルイユ)作品たち

紅いネイルを塗ったかのやふな手袋、平面にひだを描いたドレス・・・


どれもこれも、現在のモオドに脈々と受け継がれている手法で 色褪せません





さて、そんなだまし手法や 必要無駄にあふれた、品々をご覧頂きませふ

奇想天外なスキャパレリの世界観が及ぼす影響力は 絶大でして、
特に今宵は、異様な数のボタン(だまし含む)にご注目・・・

多ボタンものの収集家の方 垂涎の、1930~40年代の粋でアリマス


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コチラ全て、だましボタンが仕込まれた、ハンドメイドのシルクブラウス
ウィング襟に、これまただましのメタリックネクタイでガルボを気取って…




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なんとバックスタイルにおびただしいほどの模造パールボタンが、、、
殿方や執事などに留めてもらう、そんな前提がエロティックなロングドレス
アールデコカットロングドレスの詳細はコチラ・・・




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黒シルク地に、大胆なハンドペイント・・・ そしてこれでもかといふ多ボタン!
少し前にお客様のもとへ旅立ちましたが、今も忘れられぬ時代の逸品







何がフェイクで、何が真実か分からなくなっている世の中・・・


せめて、自分自身には嘘をつきたくないものであります


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異形の美 ~その壱~



春の嵐が去ったあとは、花粉地獄・・・

これもまあ、もはや現代の風物詩的なものでせふか



◇     ◆    ◇     ◆     ◇



昨日、第90回アカデミー賞の発表と共に吉報が飛び込んで参りました


「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」にて、
特殊メイクを担当した辻一弘氏が、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を初受賞したとのこと!


緻密な作業を得意とする日本人は、SFなどの特殊メイク界では引っ張りだこでありますが、

一旦映画界から身を引き アーティストとして活動していたといふ辻氏を、
強引に説得しチャーチルを演じたゲイリー・オールドマンの粘りも 相当なものであった事でせふ



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メイクと人生とが出逢った事で、気付いたことのひとつ・・・


アヴァンギャルドでトリッキー、風変わりな異形のモノの中に存在する「美」であります

一見馬鹿げていて、常人では理解できないようなシュールなもの、

それをエレガントに仕立て、涼しげな顔で着こなしてしまう代表格と言えば・・・


やはり、上のブロマイドにもある 伝説のエルザ・スキャパレリ女史ではないでせふか


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代表作の「SHOE HAT」はじめ、
どうして頭にハイヒールが、何ゆえにポケットに唇が、なんてことは愚問なのでせふ


時は折しも1930~40年代、不穏な空気に満ちた時代に彼女は絶頂期を迎えます

当時隆盛を極めた前衛芸術やシュールレアリズムを服飾に取り入れたスキャパレリ・・・

サルバドール・ダリなどのアーティストとの交流から生まれた作品群は、
前代未聞のモオド界の珍事として世界を席巻・・・ その影響力は現代にも及んでいます


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衝撃度からしたら、ある意味R15指定かも知れぬ作風!

個人的には、ライバルと目されたココ・シャネルよりも好みかもしれません

巴里の装飾美術館にて、思わず立ち止まったのはスキャパレリのドレスたちでした




さて、今宵・・・ 

「遊び心」が抑圧された時代、スキャパレリの放った矢の影響を受けたやもしれぬ・・・

ちょっぴりへんてこ でもエレガントな、帽子のご紹介であります


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おそらく1930年代初めころのもの・・・ 空前絶後、まさに未知との遭遇であります
ヘルメット状の形態に、立体的に施されたスパン&ビーズがまるで深海魚の産卵を思わせ・・・
凝ったつくりとシュールな風貌とのコントラストがウウム、アートなり




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メンズライクな薄っぺらいパンケーキ帽は、1930~40年代に大流行した形状
しかし、こんなに長い羽根をつける必要性は・・・ イヤイヤ無粋なことを考えてはいけない
今ではもう再現も難しくなった、細かい麦わらの目のつまり具合が往時の職人芸を伝えます





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春の嵐で、エスカルゴみたく花弁がうず高く舞い上がったかのやふな・・・
かの名高いリリー・ダシェ社製の、ドラマティックでドラスティックなヘッドドレス
巴里から戦禍を逃れ、米国へ本社を移した老舗が生み出した逸品




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きっと、ヒトはわたしをちょうちんアンコウって呼ぶでせふ・・・
でも、被るととてもコンテンポラリーで素敵なの! 1950年代の米国の生んだ妙





「Don't think, Feel !!」

頭に海老が乗っていようが、なんだっていうのサ!

そんな異形のヒトに限ってお話したら至極まともでシャイだったりするのは、何故でせふか


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龍と猫



先日、春一番の吹いたここ博多の地・・・

もうすぐそこまで、芽吹く季節がやってきております



◇     ◆     ◇     ◆     ◇    ◆ 



連日の、冬季五輪メダルラッシュに沸く日本列島でありますが、

感動に涙腺ゆるむ紳士を横に、異国の選手の衣装もつい気になるわたくし



さて、異国趣味というものは、いつの時代も人々を魅了するもののようで、

ことに欧米の人々が憧れ、思い描く東洋は 実際より随分桃源郷じみております



かつて アール・デコ期を代表する挿絵画家達も、アラビアンやシノワズリや・・・

エキゾチックな装いに身を包んだ 想像上の異国美女達を描いてきました


そんな折、各々の国を象徴するやふな動物が共に描かれていることが多く、

中国趣味ならば龍や孔雀に虎、アラビア趣味ならば猫やチーターなど・・・

神聖な生き物、架空の生き物と戯れる姿は、益々妖艶さを増すかのやふ



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さて、今宵は 上にも描かれております 「龍」と「猫」柄のワンピースをご紹介・・・

どちらも、熱心な収集家がいるほど 時代を超越した魅了を持つモティーフであります

とはいえ、想像を超えるユーモラスな表情や 珍しいタッチの描かれ方など、いずれも一癖アリ!



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中国趣味が旋風を巻き起こした1940~50年代頃の、ハンドメイドシルクドレス
詰まった襟に三段重ねの裾、青のマーブルボタンと凝りに凝りまくっております
何といっても、肝心の龍の顔ときたら!是非下のページにてファニーフェイスぶりをご覧アレ
1940~50年台龍柄ドレスの詳細はコチラ・・・
珊瑚風ビーズ首飾りの詳細はコチラ・・・
1930~40年代ベークライト首飾りの詳細はコチラ・・・





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こちらもハンドメイド、ウエストのひし形切り替えが大胆猫柄ワンピース
どこか、日本画のやふなタッチの猫猫猫・・・、自由気ままにポーズを決めております
楕円に三つ穴のボタンは猫目をイメージしているのか、ニャンこ狂には堪らないのでは?
1950年代頃猫柄ワンピースの詳細はコチラ・・・
ミルクストーンチェリーネックレスの詳細はコチラ・・・






フィギュアスケート女子のみでなく、男子のまとう衣装にもつい目が行きます


近年では、歌詞入りの楽曲の使用が許されたこともあり、

お馴染みのオールドタイミーなスウィングジャズやロックのリズムに乗って舞う選手たち


ジャンプで転倒しやふが、点数が伸び悩もうが、たとえメダルが取れなくとも・・・

一瞬にしてリンクをその人色に染める 唯一無二の世界観を持った選手には、

角度によって色を変える 玉虫やオーロラ色のメダルがお似合いな気がするこの頃




「ペアダンスに影響されて、グルグル振り回されたら猫目が回るニャン!」
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黒の狂騒 ~その弐~



欧州に記録的低温をもたらした大寒波の、影響未だ冷めやらぬ日本列島・・・

とはいへ、暦は早いもので二月に入り 早くも春に向けて気もそぞろ



ここ最近 亜細亜圏のお客様が急増した、と前回の「戯れ言」にて触れましたが、

同様に増えてきたのが 美容や撮影に携わる職業のお客様によるリース要請


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出来たら衣装もこだわりたいが、一度きりの撮影の為に毎度購入するのは・・・というお声の一方、

ヘアメイクは勿論、衣装ディテールで作品の質が上下するのが 厳しいプロの世界だとのこと




というわけで、作品撮りやショウ等でのリースをお考えのお客様は まずは一度ご相談下さいませ!
アートにさらなる彩りを添えられたら、、、  当方も嬉しう御座います

● 一部、商品状態等により リース不可能なものも御座いますので、その場合はご了承下さいませ
また、季節外の品に関しては店頭に常時ないものもあります。WEB SHOPにて気になる品があれば、事前にお問い合わせ下さい




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さて、前回 「黒の狂騒 ~その弐~」ということで 往時の貴重なフィルムをもとに、

ドンチャン騒ぎの繰り広げられた1920年代の巴里へと時間旅行致しましたが・・・


今宵は 最先端フラッパーたちが断髪に煙草をくわえ 街を闊歩したであらふドレスをご紹介

これまた、黒一色ながら コケティシュで都会的なカットや装飾をご覧下さいませ



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シルクシフォンの朧な黒の先にかすむは、この世の春を謳歌したジャズ・エイジ
さざなみのやふに寄せては返す胸元のラッフルに、奇抜なクリアボタンが粋に浮かぶ
1920~30年代チェコ硝子の首飾りの詳細はコチラ・・・

 


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肩の縫製などが、女性らしさへの回帰を予期させる1920年代末~30年代初めのドレス
総シルクの裏地や凝ったつくりから、大恐慌の余波はさほどまだ感じられない優雅な佇まい







簡素かつ大衆受けを狙ったパッケージングが多い 不景気な昨今の化粧品業界にて、

昨年末に発表された、NARSによる”マン・レイ”コレクションは大きな話題を呼びました


流石は、同じフランスの産んだアーティスト:フランソワ・ナーズ!と脱帽したところで・・・

マン・レイシリーズがほぼ即完売、と小耳にはさみ 

芸術と日常、天才と奇人、美と醜が 一部においては未だ表裏一体なり と希望も見えるこの頃


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Author:Pearlマダム&ムシュウ

福岡に御座います、フランス中心の
ヴィンテージ・アンティークショップ
Pearlのマダム&ムシュウによる
日々の戯れ言を綴った日記です

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